二つ目のテーマは、ホームページである。現代では、中小企業だからこそホームページの有効活用が必要だ。陳腐なデザイン、更新されないコンテンツ、古くさい作りなどでは、訪問者はすぐに立ち去ってしまう。そもそも検索されないだろう。故に、刷新したいと考える中小企業の経営者も多い。しかし。そこにつけ込む悪徳制作会社も中にはいる。もちろん、すへての企業ではない。ごく一部の会社だ。

中小企業が作るホームページの多くは、ワードブレスなどのツールを使い、制作してレンタルサーバーを借りて公開する場合が多い。(もちろん、大規模企業やネット販売に特化した企業、IT企業などはこの限りではないし、他にも、簡易的な方法も多数ある。しかし、最も使われているのがワードプレスを使う方法である)

ホームページそのものの製作費は、ホームページを作る為の人件費、完成したものを載せるレンタルサーバーの月額もしくは年額で支払うサーバーの借り賃である。これに、自社のドメインの利用権を買うことで世界で唯一の自社ホームページが完成する。

通常、制作会社はホームページ制作費、レンタルサーバーの設定や公開する為の人件費をイニシャルコストとして請求する。また、レンタルサーバー利用料とドメイン利用料は年額(もしくは月額)でサーバー運営会社などに支払う。なお、直接レンタルサーバー会社からの請求するケース、制作会社の保守コストを加算して請求するケースもある。また、制作会社がサーバーを独自に運用しておりそこにホームページを乗せて、保守とサーバー利用料を一括して請求する場合もある。これらの手法は、合法であり全く問題ない。

一方、悪徳制作会社の手法は、制作費と運用費用などまとめてリースとして契約するケースだ。悪徳制作会社は、リース契約により制作費と運用費用が一括で入金される。5年契約であれは相応の金額になるだろう。制作費は人件費である故、リース契約は法律違反である。

さて、依頼側中小企業のデメリットは何か?

  • 5年間契約に縛られる事になる。解約する場合は、契約書通りの解約金が必要。
  • ホームページを刷新したい場合には、契約先の制作会社に縛られる可能性が高い。データ移行、管理者権限の移行なども握られる場合が多い。
  • 悪徳制作会社が作るホームページは、概して手抜きで作られており粗悪である。

事例を紹介しよう。ある中部地方の食品製造業は、県内の業者なので信用して依頼し、ホームページを無事公開したものの、3年ほど管理者及び運営担当者をアサインせず実質放置していた。経営者はそろそろインターネット販売でもと考え、現状を確認したところ、5年リース契約、月額5万円。つまり、年額60万円なので、5年で300万円にもなる契約だった。

大企業や上場企業なら相応の金額であるが、この中小企業には高すぎる上、ほぼ無意味な投資であったと言わざるを得ない。

ホームページ制作は、会社案内のパンフレットを作る、会社を紹介する論文を書く事と同じである。したがって、安易に考えてはいけない。きちんと社内プロジェクトチームを立ち上げ、プロジェクト管理の専門家と契約することが重要だ。

私どもITcoaching株式会社では、多くの中小企業ホームページ制作の経験があります。また、各種補助金を利用するノウハウも豊富に蓄積しています。ぜひ、ご相談ください。